渡良瀬遊水地について

更新日:2024年03月02日

日本最大級の遊水地

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  渡良瀬遊水地は、関東平野のほぼ中心に位置し、栃木県(栃木市・小山市)・群馬県(板倉町)・茨城県(古河市)、埼玉県(加須市)の4県4市2町にまたがる総面積約3,300ヘクタール(東京ドームの約700倍)の広大な空間に日本最大級のヨシ原を有します。利根川水系の治水・利水に大きな役割を果たすとともに、多様な動植物の宝庫でもあり、自然、歴史、文化などにふれあえる貴重な体験活動の場となっています。散策やレクリエーションのほか、谷中湖や管理用道路を活用したさまざまなスポーツイベントが開催され、多くの人々が訪れる、首都圏でも非常に魅力的な水と緑のオープンスペースです。

埼玉県初のラムサール条約登録湿地

渡良瀬遊水地8

渡良瀬遊水地は平成24年7月にルーマニアで開催されたラムサール条約第11回締約国会議において、埼玉県初のラムサール条約登録湿地として登録されました。
ラムサール条約とは、正式には「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」と言い、水鳥の生息地はもちろん、そこに生息・生育する動植物にとって重要な湿地環境を、幅広く保全・再生しながら、そこから得られる恵みを持続的かつ適正に利用していくことを目的とした国際条約であり、1971年にイランのラムサールで採択されたことから、一般に「ラムサール条約」と呼ばれています。

加須市では、国際的に重要な湿地環境として登録された渡良瀬遊水地において、ラムサール条約の理念である、湿地の「保全・再生」、「賢明な利用(ワイズユース)」、「交流・学習」を推進していくことが、それを有する地域の責務であると考えています。そこで、積極的に保全・再生に関わるとともに、自然を活かした環境学習やアウトドア体験等の利活用施策を充実させ、より多くの人々を招き、サービスを提供し、渡良瀬遊水地に親しんでもらうことを目指します。

周辺施設

『道の駅かぞわたらせ 』

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道の駅かぞわたらせは、加須市の北東端に位置し、主要地方道佐野古河線の沿線で、渡良瀬遊水地の中央エントランス近く、東武日光線柳生駅から徒歩約10分のところに立地しています。
駅内には、農産物直売施設、レストラン、物産施設、休憩施設などがあり、渡良瀬遊水地でのスポーツ・レクリエーションを満喫する方のために、自転車やヨット、カヌーなどをレンタルしています。
物産施設の展望デッキからは、渡良瀬遊水地が一望できます。

『渡良瀬総合グラウンド』

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渡良瀬遊水地のスポーツゾーンに位置する雄大なスペース。さわやかな空気の中で、野球、ソフト、サッカー、テニスなど様々なスポーツが楽しめます。

【施設の概要】
野球場2面(外野芝生)
ソフトボール場4面(子供用サッカー場4面)
テニスコート4面(ハードコート)

『三県境』

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三県境は栃木県栃木市・群馬県板倉町・埼玉県加須市(北川辺地域)に跨り、道の駅かぞわたらせの南東方向約500メートルの水田にある行政界です。

この三県境は、全国で唯一といえる歩いて行ける平地に存在しています。

関連イベント

『渡良瀬遊水地まつり in KAZO』

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渡良瀬遊水地まつり in KAZO実行委員会では、渡良瀬遊水地がラムサール条約登録湿地として登録されたことを記念し、毎年、「渡良瀬遊水地まつり in KAZO」を開催しています。

『トライアスロン大会』

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彩の国トライアスロン大会実行委員会主催によるトライアスロン大会が加須市渡良瀬遊水地内特設コース(中央エントランス,下宮橋周辺)において行われています。

 

渡良瀬遊水地のあゆみ

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田中正造翁

足尾鉱毒事件の義人として有名な田中正造翁の墓は、正造ゆかりの地・加須市麦倉に建てられています。田中正造は第1回の衆議院総選挙に当選して以来、国会が開かれる度に足尾鉱毒問題を取りあげて、渡良瀬川沿岸の被害農民のための奮闘をつづけました。議員を辞職して被害の惨状を天皇に直訴したエピソードはあまりにも有名です。
その後も谷中や北川辺を遊水池にする計画が浮上すると、廃村に反対する農民を指導して運動を行い、晩年は利根川の治水問題のために奔走するなど、農民のために捧げた一生であったと言われています。
大正2年に激動の人生を閉じた正造は、広域の村民の熱望により分骨されましたが、その1つが北川辺西小学校の隅にひっそりと眠っています。
渡良瀬川・赤麻沼付近にある谷中村(現在の栃木県栃木市藤岡町)は、頻繁に大規模な洪水に見舞われる地域でした。
渡良瀬川上流には足尾銅山があり、明治10(1877)年の機械化による増産で、その鉱毒による被害が渡良瀬川沿岸だけでなく、利根川や江戸川沿いにまで広がり、大きな社会問題となりました。

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しかし、被害は激化する一方で、有名な川俣事件や、田中正造による「足尾銅山鉱毒事件」を経て、渡良瀬川の改修が計画され、明治44(1911)年に工事に着手しました。その後長い年月をかけて 3次におよぶ開発事業(遊水池化事業:明治44[1911]年~大正11[1922]年/調節池化事業:昭和38年~平成9年/貯水池化事業:昭和51年~平成2年)が行われた結果、渡良瀬遊水地は現在も洪水調節・都市用水の供給・流水の正常な機能の維持のための重要な役割を果たしています。

関連リンク

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