校長あいさつ

更新日:2023年03月03日

千恩万謝 ~有終の美、節目の3月~

令和4年度のゴールが間近です。この一年間を振り返るといろいろな想いがよみがえります。

4月当初は、入学や進級した喜びと希望、そして、新しい生活への期待と終息が見えないコロナ禍への不安など複雑な思いでいっぱいだったと思います。しかし、皆さんは大きく成長しました。

毎時間の授業や少しずつ戻りつつある学校行事において、そのすべてのことに手を抜くことなく、みんなで楽しく、力を合わせて取り組んできました。その姿は、実に立派でたくましくもあり、一人一人がとても愛おしく、大切な存在であると改めて感じました。

このことは、あなたという人は、あなたしかいないと強く感じたからです。指の先を見てください。人間の指の指紋は、他の誰とも違います。同じ指紋を持つ人は、誰一人としてこの世には存在しません。あなたという人は、この世にたった一人しかいないのです。これからも、同じ人間が生まれてくるということは決してないのです。あなたという存在は、あなたしかいないのです。

このように考えると、かけがえのない存在である皆さんは、なんと貴重で、愛おしい存在かうなずけます。あなたが、あなたであるということを示すために、自分の思い(夢や希望)をしっかり持って、今後も歩んでほしいと思います。そして、それを実現するためには、強い意志、志が大切です。志のある人は、大抵のことができます。為せば成るのです。自分が自分らしく生きるために、夢と強い志を持って生活してほしいと思います。

また、人は、その時どきに様々な出会いがあります。人との出会い、本との出会い、真の友人との出会い。その時にしか出会うことができない出会いがあります。私は、常々、人は出会いによって決まる。出会いによって伸びる。出会いによって育つと考えています。

私自身、振り返ってみると、これまでに多くの出会いがありました。これからも、さらに多くの

出会いがあることでしょう。これからのことを考えると、とても楽しくなります。出会いによって、多くの恩を知り、そして、人との出会いの素晴らしさを知ることができました。

別れ惜しくも、この学舎を巣立つ81名の6年生にも、きっと素晴らしい出会いが待っていることでしょう!

最後に、卒業を控える6年生の子ども達は、「思いやりのある子」「進んで学ぶ子」「元気でたくましい子」を体現してきた本校を代表する児童として、そして社会の一員として学業に、学校行事に、そして、地域の活動に生き生きと参加し大きな成長を遂げることができました。これも、保護者の皆様をはじめ、地域の皆様の御理解と御支援のおかげと考えております。心より感謝申し上げます。

4月から令和5年度が始まります。引き続き大桑小学校の子ども達をよろしくお願いいたします。

「別れは過去の記憶を思い出に変える力があり

出会いは、未来を変える力がある」

学校アンケートの結果から ~今年度の成果と次年度への課題~

まもなく節分、立春を迎えます。寒さが続く一方で、暦の上では「春」です。学校では、すでに白と黄色の綺麗なスイセンの花が咲き始めています。春は、もうすぐそこまで来ています。まだまだ新型コロナウイルスやインフルエンザ等の感染症の感染拡大が非常に心配な状況は続いておりますが、大桑小学校では、引き続き感染予防対策を徹底して、充実した教育活動を行ってまいります。

さて、昨年12月には、学校評価・アンケートを実施しました。今年度は、回収率89.7%と昨年を若干下回る回収率でしたが、9割近いご家庭から回答をいただきましてた。感謝申し上げます。結果につきましては、今月21日に行われる地域の有識者で構成される「学校関係者評価委員会」で協議と助言をいただき、今後の教育活動の改善に役立ててまいります。

○特に成果が見られた項目

特に高い評価が得られたのは、下記の3つの項目についてです。『学校教育目標』や『目指す学校像』に関係する項目についてのものでした。

目指す学校像にリンクした『わたしのよさを認めてくれている』の項目では、「そう思う」と「どちらかと

いうとそう思う」が、児童94%、保護者88%、学校評議員100%でした。2.「学校に楽しく通っている」という項目では、児童96%、保護者94%、学校評議員100%。そして、3.学校教育目標の1つ『思いやりのある子』にリンクした「思いやりある行動をしている」の項目では、児童92%、保護者93%、教職員92%と子供たちや保護者に学校教育目標がよく浸透し、目指す学校像への取組もよい状況と捉えることができます。その他の項目においても全体的に、児童、保護者、学校評議員のよい回答をいただきました。

△特に課題が見られた項目

しかしながら、アンケート結果から課題も明らかになりました。

「自分から目を見て 笑顔で 心を込めて」のあいさつについての項目は、児童77%、保護者66%、

教職員52%でした。保護者の記述欄にも、「旗当番をしていて、あいさつが少ない、声が小さい、できていないように感じる。」というご指摘も複数ありました。あいさつは、「思いやりのある子」の1つとして、次年度の重点課題の1つとして、学校全体で取り組んでまいります。学校では、早速、1月の生活目標に『きもちのよいあいさつ・返事をします』を掲げ、高学年の生活委員会や代表委員会があいさつ運動を行ったり、教職員自らのあいさつの見直しや点検を行っております。これからも、児童には、家やご近所、通学路(特に交通指導員さんや旗当番、見守りボランティアの方)のあいさつをがんばろうと指導していきます。ぜひ、ご家族同士でのあいさつや通学路でのあいさつについて、保護者の皆様も児童に呼びかけてください。地域の皆様も児童への声かけをお願いします。児童のあいさつはまだまだ十分とは言えませんが、少しずつでも、「自分から目を見て 笑顔で 心を込めて」のあいさつができるようにコツコツと指導を継続してまいります。2.「自分から進んで学習」(授業や家庭での学習)についての項目も、児童73%、保護者65%という結果で、昨年度の数値より低下しており、こちらも重点課題と捉えております。年度当初から続けている自主学習ノートの取組を継続しつつ、タブレット端末を活用した家庭学習の取り組み、また、授業においても「主体的・対話的で深い学び」を継続し、学力向上を図ってまいります。

今回のアンケートでは、保護者・学校評議員から具体的な文章記述によるご指摘や要望等もたくさんいただきました。また、教職員への励ましもいただきました。本当にありがとうございました。できる限り回答させていただき、結果の数値とともに学校ホームページに掲載しますので、後日ご覧ください。

大切なことは、学校アンケート評価の結果を受け、数値に振り回されるのではく、常に子供達を第一に考え、教育活動等を見直し、改善するということです。そして、これまで同様、コツコツと継続することも大切であると考えます。今後も、大桑小学校の児童のために、御理解と御協力をよろしくお願いいたします。


 

令和5年・輝かしい新年を迎えて

新春のお慶びを申し上げます。

保護者・地域の皆様、昨年中は本校の教育活動に多大なるご支援・ご協力をいただき、ありがとうございました。おかげ様で充実した学校教育を推進することができ、学校生活においても随所で子ども達の素晴らしい活動を見ることができました。改めて感謝申し上げます。 さて、楽しかった冬休みも終わり、学校には子ども達の元気な笑顔も

戻り、本日から3学期がスタートしました。3学期は短い学期ですが、今年度のまとめと来年度に向けての準備という極めて重要な意味をもつ大切な学期です。一日一日を充実させながら、子ども達のより良い成長を目指し指導、支援にあたっていきますので、何卒よろしくお願いいたします。

さて、新学習指導要領に基づいた学習指導が始まって3年が過ぎようとしています。今回の改定は、日本の産業界からの要請を受けてか、実務に特化した学びのススメが進められています。ICT機器を使いこなせること、英語を日本語と同じように話せるようになること、インパクトのある説明ができるようにプレゼンテーション能力を身につけること・・・情報化社会の先にある超スマート社会(Society5.0)において、皆さんが主体的に生活するためには身につけなければならない能力であることは確かです。「超スマート社会とは、あらゆる人が質の高いサービスを受けられ、年齢、性別、地域、言語といった様々な違いを乗り越え、活き活きと快適に暮らすことのできる社会」と経済産業省ではとらえています。しかし、いかに社会が変化しようと、私たちは人間関係の中で生活しています。仕事にしろ、私的な生活にしろ、このような能力以上に、その人の教養と人間的魅力を高めることが、私は何よりも大切だと思っています。言葉が通じなくても一流の仕事をしている人は、どこの世界にもいます。その人は、誰よりも魅力的で人を引き付けて離さない何かを持っています。社会の要請に応え、時代に即した能力を身につけることも大切ですが、あくまでもそれは自分を高める手段でしかありません。問題は、自分自身をどう磨き、どう高めていくかにかかっているのです。

令和5年がスタートしました・・・どのような1年になるのか、正解を導くことは誰にもできません。しかし、常に『今日の自分は、昨日の自分より成長しているだろうか?』を自問しながら、互いに成長していきたいと思っています。

保護者、地域の皆様、これからも大桑小学校がより一層地域に信頼され、誇れる学校を目指し、そして、大桑小の児童全員がより輝けるよう教職員一同「チーム大桑」の名の下、日々の教育活動の充実に励む所存です!本年も引き続き、本校教育の発展へご理解ご協力の程よろしくお願い申し上げます。

結びになりますが、今回は、パナソニックの創業者:松下 幸之助 氏の言葉を紹介します。

「人と比較して劣っているといっても、決して恥ずることはない。けれども、去年の自分と今年の自分を比較して、もし今年の自分が劣っているとしたら、それこそ、恥ずるべきことである」

また新しい1年が始まりました。常に前を向き、何事にも謙虚に、そして全力で取り組み、自己向上に励んでいきましょう!

【保護者・地域の皆様へ】

  昨年中も新型コロナ感染拡大防止に御理解と御協力をいただき大変ありがとうございました。

今年も感染対策に万全を期し、教育活動をすすめてまいります。引き続きの御理解と御協力をお願い申し上げます。


 

「人は一人では生きていくことはできない」 ~感性を磨こう~

二十四節気の小雪が過ぎ、だいぶ寒さが増してきました。自然の木々は、ピーンと張りつめ

た空気の中で、来春に向けての躍動のエネルギーを蓄えています。

さて、長かった2学期ももうすぐ終わろうとしています。少しずつですが、コロナ禍から脱して様々な学校行事が戻りつつあります。この2学期は、以前にもお話させていただきましたが、様々な学校・学年行事を通して、子供達が教科書では学べない貴重な体験や経験ができる大切な学期です。「人は一人では生きていくことはできない。」とよく言われます。「人間」という言葉からも人が「間柄的存在」であることを表しています。突きつめて考えると、魚は水の中でしか生きることができないように、人は人間関係の中でしか生きていけないように感じられます。

私たちは、様々な人間関係の中で生活や行動を共にし、折り合いをつけながら協力することを学び、共通の目標に向かってそれぞれに主体性をもって生活しています。今学期に行われた諸行事も学校教育の一環として位置づけられた経緯を踏まえますと「人間形成」という目標に変わりはありません。当然のことながら結果に目が行きがちですが、学校行事は「人間形成」といった視点を踏まえ、日々の努力や児童同士の協力関係をどう形づくるかが一番大切であると考えています。集団を意識し、より良い集団へと成長させるために『自分の役割とは何か、自分がしなければならないことは何か』と、常に自分を見つめ、答えを探す作業を繰り返すことで自己理解や他者理解が深まります。 自分を活かし集団をさらによくする人間こそが、これからの社会で必要とされる人材ではないかと思っています。例えば、スポーツの場合、相手がいるから試合もできます。チームメートがいるからプレーを楽しむこともできます。しかし、相手をけなし馬鹿にするような気持ちがあるとしたら、一流のプレーヤーとはいえません。勝敗や結果にとらわれることなく、常に相手を思いやり、お互いの良さを認め、さらに共に成長しようとする姿勢の中にこそ、学校教育の教育的な意義があり、また、そのような人間こそがこれからの変化の激しい社会や激動の時代の中でも通用する一流の人材になれると思うのです。

令和4年も残すところ1カ月余りとなりました。もう1度、自分のまわりの人達を見回してみてください。もしかしたら、今、あなたのそばにいる人や仲間の中に、あなたの助けやあなたが差し伸べてくれる手を待っている人がいるかもしれません。あなただからこそできること、あなたが果たすべき役割があるかもしれません。ならば、その人にどんな目を、どんな言葉を、どんな手を、どんな思いを、どんな心をかければよいのでしょうか・・・

それを自分のこととして考えられるのが、感性です。

素敵な感性があれば、受け入れられます。自分とは違うことでも…

素敵な感性があれば、受け入れられます。相手の痛みや苦しみを…

私たちはなぜ、春の訪れを喜ぶのでしょうか。 それは、寒く厳しい冬を共に経験し乗り越えたから… 同じように、 私たちはなぜ、様々な行事の中で級友を励ましたり、応援したり、喜んだり、時には悔しがったり、涙を流したりしたのでしょうか。それは、感性が磨かれ、少し心が成長したからです。

さあ、来る令和5年も「感性」という素敵な花が咲き誇る大桑小学校をみんなの手で創り上げていきましょう!

~秋の夜長、読書のすすめ(本とのふれあい)~

11月の声を聴き、朝夕はめっきりと冷え込み、秋の深まりを感じる季節となりました。長い2学期も残り2ヶ月余り、体調管理により一層注意を払いながら、無事に師走を迎えたいものです。

過日10月1日(土曜日)に開催いたしました運動会や5年2組が参加しました市内音楽会(20日)には、コロナ禍にも関わらず、多数の保護者の皆様にお越しいただき、誠にありがとうございました。特に、運動会では、各学級、各学年ともに限られた期間に集中して教師と共に練習する姿、6年生を中心に運動会を盛り上げていく姿を見て、『さすが 大桑小学校の子供達』と感じました。児童は、日々自らの可能性に挑戦しながら、努力を続けています。

さて、話はかわりますが、最近皆さんはどのような本を読みましたか。一昨年度の「令和2年度子どもの読書活動に関する実態調査」によりますと、1か月間の平均読書冊数は、小学生8.19冊、中学生3.62冊、高校生1.47冊だそうです。読書は、自分の世界をさらに広げ、想像力を豊かにしてくれます。動画やゲームばかりではなく、じっくりと本とふれあってみてはいかがですか。ここで、私が最近読んだ本を紹介します。つむがれた言葉と問いかけが実に美しいと感じたので、皆さんに紹介します。

「最初の質問」 長田 弘(おさだ ひろし)詩集より

~今日、あなたは空を見上げましたか。空は遠かったですか。雲はどんなかたちをしていましたか。

風はどんなにおいがしましたか。

あなたにとって、いい1日とはどんな1日ですか。

「ありがとう」という言葉を、今日、あなたは口にしましたか。

窓の向こう、道の向こうに、何が見えますか。

雨の雫をいっぱい溜めたクモの巣を見たことがありますか。

樫の木の下で、あるいは欅の木の下で、立ち止まったことがありますか。街路樹の木の名を知っていますか。樹木を友人だとかんがえたことがありますか。

このまえ、川を見つめたのはいつでしたか。

砂の上に坐ったのは、草の上に坐ったのはいつでしたか。

「うつくしい」とあなたがためらわず言えるものは何ですか。

好きな花を7つあげられますか。

あなたにとって「わたしたち」というのは誰ですか。

夜明け前に啼きかわす鳥の声を聴いたことがありますか。

ゆっくりと暮れていく西の空に祈ったことがありますか。

何歳の時のじぶんが好きですか。

上手に歳をとることができると思いますか。

世界という言葉で、まずおもいえがく風景はどんな風景ですか。

いまあなたがいる場所で、耳を澄ますと、何が聞こえますか。沈黙はどんな音がしますか。じっと目をつぶる。すると何が見えてきますか。問いと答えと、いまあなたにとって必要なのはどっちですか。

これだけはしないと、心に決めていることはありますか。

いちばんしたいことは何ですか。人生の材料は何だとおもいますか。

あなたにとって、あるいは、あなたを知らない人びとにとって、幸福って何だと思いますか。時代は言葉をないがしろにしている。あなたは言葉を信じていますか? ~

本とのふれあいは、人生や人間に対する深い洞察を得ることができます。また生き方のモデルを見つけることができます。秋の夜長、読書(本とのふれあい)をすすめてみませんか。

秋の夜長、「家庭学習」のすすめ

通学路周辺の水田は、黄金色に実った稲穂の刈り取りも終え、夕刻になるとどこからともなく虫の音が聞こえてくる季節になりました。まさしく秋本番を迎えました。昔から「読書の秋」「運動の秋」「食欲の秋」などと言われるように、何をするのにも最適な季節です。ぜひ、充実した「秋」を満喫したいものです。また、この10月は運動会をはじめ、各学年においては校外学習や社会科見学など大きな行事が目白押しです。クラスの団結を高めたり、また一人一人が役割や責任を果たしたりすることが大切な行事など、いずれの行事も「個人」と「集団」を成長させるためにはとても重要な行事です。これらの行事を通して、大桑小の児童全員が、達成感や充実感、所属感や自己肯定感などを高め、また一回り成長してくれることを期待しています。

さて、話は変わりますが、1学期に実施されました埼玉県学力学習状況調査の結果が届きました。その中で気になるポイントが2点ありました。本校の児童の傾向として「学校が休みの日の勉強の時間が少ない」「平日のテレビ、インターネット動画を見る時間(22時以降)が長い」という点です。学力向上においては、当然、第一義的責任は学校にあります。現在、基礎基本の定着はもちろん、覚えたことを使って考えを深めたり、判断する力や表現する力を重視した授業を展開したりしています。しかし、学校の取組だけでは十分とは言えません。やはり、学校と家庭が車の両輪のように一体となり、それぞれの役割を果たすことが、子供達の学力向上には不可欠です。これからの子供達の進路を考えますと、まずはしっかりとした学力を身に付け、将来の夢や可能性の枠を大きく広げるとともに、変化の激しいこれからの社会を生き抜く力を備えた大人へと成長させることが大切です。ぜひ、子供達の明るい未来のために、学校と家庭が一体となって子供達の学力向上に取り組むことができますよう御協力をお願いいたします。

☆☆家庭学習を支える家庭のポイント 3か条☆☆

■第1条 基本的な生活習慣を整えましょう!(健康が全ての基本)

「早寝・早起き・朝ごはん」を継続して行い、毎日の生活リズムを整えてください。

生活リズムが整うことで、学習に取り組む意欲と根気が向上します。

■第2条 学習に適した環境にしましょう!(刺激を減らす)

学習するときはテレビを消したり、ゲーム機やスマホなどが手元に置いてあったりしないようしましょう。余計なものが目や耳に入ると、興味が拡散し集中ができません。

■第3条 適度な確認と声かけをしましょう!(粘り強さを育てる)

褒めたり励ましたりしながら、子どものやる気を高めましょう。子どもの「頑張っている様子」「やり続けている態度」「以前に比べて成長している場面」などを認めてあげるとやる気が向上します。

 

 

稲穂の如く、実り多い2学期に!

コロナ禍の中、記録的な猛暑日が続き児童の健康状態が心配されました。また、8月上旬には、東北地方を中心に記録的な豪雨災害が、またお盆の時期には関東地方に台風が上陸するなど、不安定な気候が続き自然災害の怖さとともに備えの重要性を改めて痛感させられました。

夏休みも終わり、また子ども達の元気な声と日焼けして逞しくなった顔が学校に戻ってきました。コロナ禍での夏休みでしたが、大きなケガや事故もなく、無事に2学期を迎えることができました。これは、児童一人一人の取組の成果であり、各家庭、地域の温かい御支援のおかげであると、改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。コロナ感染に脅かされながらでも、子ども達は普段の学校生活では経験できない様々な体験の場を積み、更に一歩成長してくれたものと期待します。

さて、夏休みに入る直前、フィギュアスケートの羽生結弦選手の引退報道が流れました。フィギュアスケートは、皆さんもご存じの通り、60m×30mのスケートリンクで約2キログラムのスケート靴を履き、華麗な衣装を着て、ステップ・スピン・ジャンプなどの技術を交え、音楽に合わせて優雅に舞う競技です。フィギュアとは「図形」という意味で、スケートリンクの上に図形を描くように滑るということからこの名前がついたそうです。演技時間は、ショートプログラムが2分40秒±10秒、フリープログラムが4分±10秒です。 私は、この競技を見るたびに思うことがあります。華麗にして優雅に見えるフィギュアスケートですが、肉体的にも精神的にも厳しいスポーツだなと感じています。また、他のスポーツでも同様かもしれませんが、採点競技というフィギュアスケートの競技の特性から、倒すべき相手や戦う対象を過去の自分や今の自分自身にセットしていることも凄いと感じています。それは、「戦う相手を常に自分自身に設定している」ということです。選手は、毎日、技術力や表現力を高めるために、スケートリンクで何度も何度もジャンプやスピンの練習をします。失敗すれば冷たく硬い氷の上に叩きつけられます。表現のためには、失敗しても痛みをこらえて笑顔で演技を続けなければなりません。コーチとともにうまくいかなかった原因をさぐり、何度も何度も練習をします。本番では、失敗を恐れず、プレッシャーに負けない強い精神力をもって4分間のドラマを演じきった時にはじめて、たくさんの観客の大きな拍手と歓声、そして優勝という二文字を得ることができるのです。 スポーツは、一見派手で光の部分しか見られませんが、実は日々の見えない影の部分で自分自らに問いかけ、切磋琢磨をし、汗と涙を流しながら努力しているのです。

8月29日より1年の中で一番長い2学期がスタートしました。今学期は、学校生活にもすっかり慣れ、また様々な行事を通して充実した日々が送られる反面、学習内容が難しくなり、学習に戸惑いを感じる児童も出てくる学期でもあります。諸行事を通して、豊かな人間関係づくりを築き上げながら、学習への不安を抱える児童一人一人に寄り添い、個々のケアを大切にしていきたいと思います。大桑小の児童の皆さんには、1学期で身につけた学習習慣、分かるまで学習する姿勢、積極的に学習する姿勢を持ち続けて、「戦う相手を常に自分自身に設定し」、頑張ってほしいと思います。遠回りのようでも、時間がかかっても、ひとつひとつ丁寧に、正確に積み上げていくことが大切です。人はごまかせても、自分をごまかすことはできません。いつも自分自身に忠実に生活や学習に努力してほしいと思います。自分というものを常に正しく認識し、振り返ったことを次に生かしていくことによって、もっともっと大きな人間へと成長していくと思います。

保護者・地域の皆様、今学期も大桑小学校の子ども達の見守りをよろしくお願いいたします。

次の目標に向かって ~成功体験から学ぶ~ 

植物の成長を促す梅雨の季節、校内の草花も養分を蓄え、夏を迎える準備をしています。
さて、大桑小学校では、毎年6月に新体力テストを実施しています。今年も低・中・高学年を3日間に分けて行いました。新体力テストは、全学年で、握力、上体起こし、長座体前屈、反復横とび、20mシャトルラン、50m走、立ち幅とび、ソフトボール投げの8種目を行います。児童の体力の実態を知り、体力向上の方策を改善することが大きなねらいであり、児童にとって、自分の体力に関心をもち、体力の伸びを知り、健康や体力の保持増進に努めるという大切な活動になります。特に、ここ数年コロナ禍による子供達の体力低下が懸念されていますので、その観点からも大切な活動のひとつである言えます。しかし、大切なことは、友達の結果と比べての優劣ではなく、自分自身の体力の伸びや課題を知ることであり、そこからどのような目標をもち、どのように取り組んでいくかです。
目標を達成するためには、幾つかの方法があります。その1つがイメージ(想像)することです。颯爽と軽快に走っている自分の姿、高く跳んでいる姿、最後まであきらめずに頑張っている姿など、自分の理想としている姿や目指す姿をしっかりイメージすることです。そして、このことは運動やスポーツ以外の学校生活にも当てはまります。例えば、6年生は中学校に進学してから、どんな学校生活を送っているのか、どんな中学生になりたいのかなど、まずはなりたい自分や目指している自分の姿をイメージすることです。次に、そのためには、今、何が自分に必要なのか、何をすべきなのかを整理してみましょう。そして、最後に、自分で決めたことを必ず実践していきましょう。これが、なりたい自分になれる近道と言えます。
もう少しで夏休みを迎えます。この1学期の中で自分自身の「できるようになったこと」や「変わった」「がんばったこと」などを見つけ、その理由を確認してみてください。「成功」したことを確認し、なぜ成功できたのか、その原因を整理してみることです。私たちは、よく失敗したことやできなかったことなどの「反省」をよくします。でも成功したこと、できたこともたくさんあるはずです。2学期が始まるまでに、自分の良さを見つけることを意識してください。そして、これから目指す「自分の姿」をしっかりとイメージしてください。

意識が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。
習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる。
運命が変われば人生が変わる。

『凡事徹底』~時を守り 場を清め 礼を正す・約束を守る~

先日の気象庁の予報によりますと、今年の梅雨入りは例年よりも早くなると・・・新学期から蓄積された疲れとともに体調管理が難しい季節になりました。コロナ対策を継続しつつ、マスク着用による熱中症にも十分に気をつけてまいります。各御家庭においても毎日の検温や健康観察を引き続きお願いいたします。

  さて、本校は授業を通して「学力の向上」をめざすとともに、道徳や特別活動、クラブ活動等の充実を図り「心豊かな人間関係づくり」、「健やかな心身の育成」もめざしています。そのためには、すべての基盤である基本的な生活習慣の育成は欠かせません。特に、生活の基本である『時を守る』『場を清める』『礼を正す』『約束を守る』の4点がとても重要だと考えています。

【時を守る】

文字通り、決められた時間を守るということです。学校生活では、登校時刻、授業開始時刻(チャイム着席)、下校時刻などをしっかり守るということになります。時間を守ることは、他人から認められ、自分自身の信用を積み重ねることにもつながります。

【場を清める】

自分たちが生活したり活動したりする場を、快適できれいな環境に保つということです。学校生活であれば、教室や廊下、校庭等の清掃や奉仕活動にしっかり取り組むことです。汚い、不潔な環境では、勉強にしてもスポーツにしても効果や能率は上がりません。清掃や奉仕活動にしっかり取り組むということは、「自分自身の心を磨く」、「気づく・考える・行動できる」ということにもつながります。また、感動の心をはぐくんだり、感謝の心が芽生えたりするものです。

【礼を正す】

あいさつや返事をしっかりするということです。学校生活であれば、「おはようございます」、「こんにちは」、「さようなら」などの日常のあいさつや、「はい」「ありがとうございました」「すみませんでした」という返事もしっかりできるようになることも大切です。あいさつは自分の心を開き、相手の心を受け止めることです。あいさつは、第一印象さえもよくしてくれます。友だちや先生はもちろん、地域の方々や来校したお客様などにも、しっかりとしたあいさつができれば、爽やかな清々しい気持ちにさせることができます。今後も明るいあいさつを交わせるよう心がけたいものです。また、身なりや服装を整えるという意味もあります。時と場にふさわしい身なり(TPO)でそれぞれの活動に取り組むことで、集中力も増し成果が上がります。

【約束を守る】

  集団生活を営むうえでは、学校だけでなくどんな社会でも必ずルールや約束事があります。

一人一人がルールや約束事を守って生活することで集団生活や集団の秩序が保たれます。そして、よりよい集団に成長します。約束を守るということは、人に迷惑をかけないということにもつながります。この『時を守り 場を清め 礼を正す』という言葉は、教育学者・哲学者であった森信三先生が提唱した言葉です。この3つは、いつの時代であっても、どんな社会であっても、大人であっても子供であっても、生活を営むうえでの人としての重要な3要素であり集団生活を営むうえでの基礎・基本とも言えます。

そして、この『時を守り 場を清め 礼を正す』『約束を守る』を実践することは、決して難しいことではありません。意識して心がければ誰でもできることです。そして習慣として身についていくものです。本校では、この4点に重点を置き基本的な生活習慣を身につけさせていきたいと考えおります。ぜひ、御家庭でも御協力をお願いいたします!

 

『人は人中田は田中』~力強く成長しよう~

入学・進級から約1ヶ月、桜にかわってハナミズキが綺麗な花を咲かせています。

学校には、いつも子供たちの元気な声や明るい笑顔が咲き誇っています。やはり、学校の主役は「子供たち」であることを改めて再確認させられます。子供たちの元気な姿や弾むような元気な声が響く学校・・・これこそが本来の学校の姿と言えます。まだまだ新型コロナウイルスは収束には向かっていません。気を緩めることができない状況は続いていますが、また元気な子供たちの姿が、声が、学校から消えぬように、引き続き感染防止対策に努めてまいります。各ご家庭においても、ご協力の程よろしくお願いいたします。

さて、標題の「人は人中田は田中」ですが、どのように読むのでしょうか?

「ひとはひと、なかたはたなか」と読んでしまうと何をいっているのかわからない言葉になってしまいます。この読み方は、「ひとはひとなか、たはたなか」と読みます。田は、周りを田に囲まれて育つそうです。そして、田に囲まれた真ん中の田が、一番稲が育ち、収穫もよいといったことわざです。周りの田が枯れてしまうと、調和が崩れ、しっかりとした稲が育たず、やがて中心の田もかれてしまうそうです。田は、田の中でこそ生きて育つのだそうです。これが『田は田中』と言われる所以(ゆえん)です。このことから『人は人中』という言葉も想像できると思いますが、「人は人の中でこそ育つ」という意味です。家族はもちろん、仲間や地域の方とたくさん触れ合う中で、社会性や規範意識が育まれ、健やかに成長することができるのだと思います。4月から新たな学級の仲間と過ごす中、子供たちは、互いに触れ合い、関わり合うことで、楽しいことばかりではなく、時にはトラブルや試練に出会っていきます。しかしながら、このようなトラブルなどに出会う、その時こそが、子供をさらに成長させる絶好の機会なのだと思います。学校では、出会うトラブルをどのように解決したらよいのかをじっくり考えさせ、少しのことではくじけない強い心を育み、試練を自分の力で、そして仲間とともに乗り越える力を身につけるよう指導・助言をしていきたいと考えています。   

また田植えのシーズンが来ました。学校の周囲が 緑の絨毯に変化する季節です。

そして、夏の暑さにも、秋の台風にも負けずに力強く成長した稲は、美味しいお米と変わっていきます。「人は人中」・・・大桑小学校の児童一人一人がよりよい集団の一員となり、さらによい集団へと成長を遂げ、様々な集団活動を通して、人との関わり方を一緒に学びながら、夢に向かって、大きく、たくましく育っていくように全職員でサポートしてまいります。

 

~大桑小学校の児童のみなさん!失敗を恐れず、何事にも前向きにチャレンジしよう~


 

「希望の春 ~令和4年度のスタート~ 」

暖かな春風がそよぎ、校庭の花壇には色鮮やかな花々が咲き誇り、勢いよく輝きを増しています。保護者、地域の皆様におかれましては、ますます御清祥のこととお喜び申し上げます。また、保護者や地域の皆様をはじめとする多くの方々に御支援、御協力を賜り、昨年度の教育活動が円滑に修められ、新年度を迎えられましたこと、心より御礼申し上げます。

希望と期待に溢れた、令和4年度の大桑小学校は全児童数478名学級数21学級でスタートをいたしました。新入生の御入学、在校生の御進級おめでとうございます。保護者の皆様のお喜びもひとしおのことと拝察いたします。心よりお祝い申し上げます。

大桑小学校が長きにわたり築き上げてきた校風や伝統を大切にするとともに、児童が生き生きと活動し、教職員がやりがいを感じ、地域から信頼される学校づくりをより一層推進してまいります。~「歴史と伝統」の継承、未来に向けて「挑戦と創造」~

今年度も、大桑小学校の学校教育目標「思いやりのある子 進んで学ぶ子 元気でたくましい子」を継承しながら、「目指す学校像」、「目指す児童像」、「目指す教師像」を次のように設定しました。大桑小学校のよき歴史と伝統を継承しつつも、未来に向けた新たな取組にも挑戦をしてまいります。そして、新たな時代をリードしていく大桑小学校を創造してまいります!

☆目指す学校像「児童一人一人のよさを みんなで認め みんなが輝ける学校」

大桑小学校の全児童が自分の持ち味、特性を十分に発揮し、それぞれの場面で活躍できるように全教職員が全力でサポートしてまいります。

☆目指す児童像「自信と誇りをもって、未来を切り拓ける児童」

○心豊かで人の痛みがわかる児童

○常に思いやりと感謝の気持ちが持てる児童

○進んで学び、夢や目標に向かって努力を惜しまない児童

○心身ともにたくましい児童

☆目指す教師像「情熱と教育愛に溢れ、児童一人一人に寄り添える教師」

○子供への愛情に満ちた教師 ○高い規範意識を持ち続ける教師

○学び続ける教師 ○保護者や地域の願いを大切にする教師

 

保護者の皆様、地域の皆様には、これまで同様に大桑小学校への御理解と御支援をお願い申し上げます。そして、学校・家庭・地域が一体となって、大桑小学校の子供たちの育成を図ってまいりたいと存じます。どうぞ、よろしくお願いいたします。


 

この4月より、大桑小学校第31代校長を拝命いたしました、隈元俊介(くまもと しゅんすけ)です。本校の積み上げてきた歴史と伝統の重さ、また地域の方々から寄せられる愛着の深さに感銘を受けながら、これまで築き上げた大桑小ブランドの「継承」と時代のニーズに応えた「変革」を進めて参りますので、どうぞよろしくお願いいたします。

さて、本校は、明治22年(1889)に創設され、今年度で133年目を迎える地域に愛された歴史と伝統のある学校です。今年度は、1年生73名(3クラス)、2年生83名(3クラス)、3年生62名(2クラス)、4年生77名(3クラス)、5年生75名(2クラス)6年生74名(2クラス)、桑の実学級34名(6クラス)全校生徒478名でスタートしました。本校は、「児童一人一人のよさを みんなで認め みんなが輝ける学校」を目指す学校像に掲げ、「心豊かな人間関係づくり」「確かな学力の向上」「健やかな心身の育成」の3本柱の実現に向け、「いつも一生懸命!」をスローガンに、児童、教職員ともに日々溌剌とした教育活動を送っています。

これまでのよき歴史と伝統に磨きをかけるとともに、皆様から信頼され、愛される学校を目指し、教職員が一丸となり各種教育活動に邁進して参ります。保護者・地域の皆様には、今後とも相変わらぬ御支援と御協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

加須市立大桑小学校長 隈元 俊介

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