市民税・県民税の税額の計算方法

更新日:2023年04月06日

所得の種類と所得金額の計算方法

所得金額とは、一般に収入金額から必要経費を差し引くことにより算定されます。

所得の種類により、収入金額から差し引かれる必要経費の計算方法が異なります。

課税には、複数の種類の所得金額を合算して総所得金額とする「総合課税」と、他の所得と合算せずそれぞれの所得ごとに計算する「分離課税」の2種類があります。

(1)総合課税
所得の種類     所得金額の計算方法
事業所得 農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サ-ビス業などいわゆる営業から生じる所得のほか、医師、外交員、作家などの事業から生じる所得 収入金額-必要経費
不動産所得  家賃、地代、権利金、など 収入金額-必要経費
給与所得 勤務先から支払いを受ける給料・賃金・賞与等
(パ-ト収入・アルバイトを含む)
収入金額-給与所得控除額
【下表参照】
雑所得 
  • 公的年金等による所得
  • 上記以外の所得
    (個人年金、原稿料、講演料など
    遺族年金、障害年金、軍人遺族年金等は課税対象外
次の(1)と(2)の合計額

(1)公的年金等
収入金額-公的年金等控除額
【下表参照】(2)上記以外
収入金額-必要経費

配当所得 株式や出資の配当など 収入金額-元本取得のために要した負債の利子 
一時所得 生命保険契約の満期保険金、賞金、懸賞当せん金など 収入金額-必要経費-特別控除(上限50万円)
2分の1が課税対象
譲渡所得 土地・建物以外の財産(ゴルフ会員権、書画、宝石など)を売った場合に生じる所得
  1. 有期間が5年以内は短期、5年超は長期保
  2. 長期は所得金額の2分の1が課税対象
収入金額-資産の取得価格などの経費-特別控除(上限50万円)

給与所得算出表

<令和2年分以降>

給与収入 給与所得  
0~550,999円  0円  
551,000~1,618,999円 給与収入-550,000円  
1,619,000~1,619,999円 1,069,000円  
1,620,000~1,621,999円 1,070,000円  
1,622,000~1,623,999円 1,072,000円  
1,628,000~1,799,999円 1,074,000円  
1,628,000~1,799,999円 給与収入金額の合計額を【4】で割って千円未満を切り捨て(算出金額:A) A×2.4+100,000円
1,800,000~3,599,999円 給与収入金額の合計額を【4】で割って千円未満を切り捨て(算出金額:A) A×2.8-80,000円
3,600,000~6,599,999円 給与収入金額の合計額を【4】で割って千円未満を切り捨て(算出金額:A) A×3.2-440,000円
6,600,000~8,499,999円 給与収入×0.9-1,100,000円   
8,500,000円~ 給与収入-1,950,000円  

(※)子ども・特別障害者等を有する者等の所得金額調整控除

給与等の収入金額が850万円を超える場合、次の(1)~(3)のいずれかの要件を満たす場合は、次の所得金額調整控除額を給与所得の金額から差し引く。

(1)特別障害者に該当する

(2)年齢23歳未満の扶養親族を有する

(3)特別障害者である同一生計配偶者もしくは扶養親族を有する

所得金額調整控除額={給与等の収入金額(上限1,000万円)-850万円}×0.1(1円未満の端数は切り上げ)

なお、この控除は、扶養控除と異なり、同一生計内のいずれか一方のみの所得者に適用するという制限がありません。したがって、例えば夫婦ともに給与等の収入金額が850万円を超えており、夫婦の間に一人の年齢23歳未満の扶養親族である子がいるような場合には、その夫婦双方が、この控除の適用を受けることができます。

 

<平成29年分~令和元年分> 

給与収入 給与所得  
0~650,999円  0円  
651,000~1,618,999円 給与収入-650,000円  
1,619,000~1,619,999円 969,000円  
1,620,000~1,621,999円 970,000円  
1,622,000~1,623,999円 972,000円  
1,628,000~1,799,999円 974,000円  
1,628,000~1,799,999円 給与収入金額の合計額を【4】で割って千円未満を切り捨て(算出金額:A) A×2.4
1,800,000~3,599,999円 給与収入金額の合計額を【4】で割って千円未満を切り捨て(算出金額:A) A×2.8-180,000円
3,600,000~6,599,999円 給与収入金額の合計額を【4】で割って千円未満を切り捨て(算出金額:A) A×3.2-540,000円
6,600,000~9,999,999円 給与収入×0.9-1,200,000円   
10,000,000円~ 給与収入-2,200,000円  

公的年金等雑所得算出表 

<令和2年分以降>

年齢 公的年金等の収入金額(A) 公的年金等雑所得金額
公的年金等雑所得以外の所得に係る合計所得金額
1,000万円以下

1,000万円越え2,000万円以下

2,000万円越え
65歳未満 0~1,299,999円 (A)-600,000円 (A)-500,000円 (A)-400,000円
1,300,000~4,099,999円 (A)×0.75-275,000円 (A)×0.75-175,000円 (A)×0.75-75,000円
4,100,000~7,699,999円 (A)×0.85-685,000円 (A)×0.85-585,000円 (A)×0.85-485,000円
7,70,000円~9,999,999円 (A)×0.95-1,455,000円 (A)×0.95-1,355,000円 (A)×0.95-1,255,000円
10,000,000円~ (A)-1,955,000円 (A)-1,855,000円 (A)-1,755,000円
65歳以上 0~3,299,999円 (A)-1,100,000円 (A)-1,000,000円 (A)-900,000円
3,300,000~4,099,999円 (A)×0.75-275,000円 (A)×0.75-175,000円 (A)×0.75-75,000円
4,100,000~7,699,999円 (A)×0.85-685,000円 (A)×0.85-585,000円 (A)×0.85-485,000円
7,70,000円~9,999,999円 (A)×0.95-1,455,000円 (A)×0.95-1,355,000円 (A)×0.95-1,255,000円
10,000,000円~ (A)-1,955,000円 (A)-1,855,000円 (A)-1,755,000円

(※)給与所得と年金所得の双方を有するものに対する所得金額調整控除

給与所得及び公的年金雑所得があり、その合計額が10万円を超える場合、所得金額の計算の際に、所得金額調整控除として給与所得の金額から差し引く。

所得金額調整控除={給与所得(上限10万円)+公的年金等雑所得(上限10万円)}-10万円

なお、子ども・特別障害者等を有する者等の所得金額調整控除の適用がある場合は、その適用後の給与所得の金額から控除します。

 

<平成17年分~令和元年分>

年齢 公的年金等の収入金額(A) 雑所得
65歳未満 0~1,299,999円 (A)-700,000円
1,300,000~4,099,999円 (A)×0.75-375,000円
4,100,000~7,699,999円 (A)×0.85-785,000円
7,70,000円~  (A)×0.95-1,555,000円
65歳以上 0~3,299,999円  (A)-1,200,000円
3,300,000~4,099,999円 (A)×0.75-375,000円
4,100,000~7,699,999円 (A)×0.85-785,000円
7,700,000円~  (A)×0.95-1,555,000円

65歳未満・以上は、前年の12月31日現在で判断します。

(2)分離課税
所得の種類   所得金額の計算方法
利子所得  公債、社債、預貯金などの利子
源泉徴収されたものは申告の必要はありません。 
収入金額=利子所得の金額 
退職所得  退職金、一時恩給など
特別徴収されているものを除く 
(収入金額-退職所得控除額)×2分の1 
山林所得  山林(土地を除く)の伐採、譲渡による所得  収入金額-必要経費-特別控除額(50万円限度) 
土地・建物等の譲渡所得 土地・建物等の財産を売った場合に生じる所得
保有期間が5年以内は短期、5年超は長期 
収入金額-資産の取得費等-特別控除額
【注意】税率や特別控除の適用は、土地・建物等を所有していた期間や譲渡先等により異なります。 
株式等の譲渡所得  株式・転換社債等を譲渡したときに生じる所得  収入金額-取得費等 
先物取引の雑所得等  商品先物取引、有価証券先物取引等による所得  収入金額-必要経費 

所得控除の種類

個人それぞれの実情にあった税額をご負担いただくため、所得金額から以下の控除金額を差し引き、税額が計算されます。

本人および配偶者・扶養親族の状況により控除額が決まります。(所得税における所得控除額とは一部異なります)

(1)人的控除
前年の12月31日の時点の状況で判断します。

人的控除

<令和2年分以降>

種類  内容 控除額
基礎控除  すべての納税者に認められている控除 合計所得金額2,400万円 43万円
合計所得金額2,400万円超2,450万円以下

 

29万円
合計所得金額2,450万円超2,500万円以下 15万円
合計所得金額2,500万円超
0円
配偶者控除  (1)納税者と生計を一にしており、納税義務者の合計所得が1,000万円以下で、かつ前年の合計所得金額が48万円以下の配偶者がいる場合
結婚しても婚姻の届出がない、いわゆる内縁関係にある者は配偶者控除は受けられません。
【下記参照】
 (2)(1)の要件を満たし、配偶者の年齢が70歳以上の場合 【下記参照】
配偶者特別控除   生計を一にする配偶者(事業専従者及び他の納税者の扶養親族を除く)を有する納税義務者で、前年の合計所得金額が1,000万円以下の場合
控除額は、配偶者の所得により変わります。 
【下表参照】 
扶養控除 (A) 納税者と生計を一にしており、前年の合計所得金額が48万円以下の配偶者以外の親族がいる場合 【(1)~(5)参照】
(1) (A)の要件を満たし、16歳未満の方を扶養している場合  0円
(2) (A)の要件を満たし、16歳以上19歳未満、23歳以上70歳未満の方を扶養している場合 33万円
(3) (A)の要件を満たし、19歳以上23歳未満の方を扶養している場合 45万円
(4) (A)の要件を満たし、70歳以上の方を扶養している場合 38万円
(5) (A)の要件を満たし、納税義務者または配偶者の直系尊属で同居している70歳以上の方を扶養している場合  45万円
勤労学生控除   納税者が勤労学生で、合計所得金額が75万円以下で、かつ給与以外の所得が10万円以下の場合  26万円
障害者控除 

本人もしくは控除対象配偶者、扶養親族が障害者(身体障害者手帳3級以下、療育手帳B等)である

26万円
本人もしくは控除対象配偶者、扶養親族が特別障害者(身体障害者手帳1級・2級、療育手帳マルA・A等)である  30万円
控除対象配偶者、扶養親族が特別障害者で、なおかつ納税義務者と同居している 53万円
ひとり親控除 

次の要件すべてに当てはまる方

(1)納税義務者本人と事実上婚姻関係と同様の事情にあると認められる一定の人がいないこと

(2)生計を一にする子(総所得金額等が48万円以下)を有する

(3)納税義務者本人の合計所得金額が500万円以下である

30万円
寡婦控除 

次のいずれかに当てはまる方

(1)夫と離婚した後婚姻しておらず、扶養親族がいる人で、合計所得金額が500万円以下の方

(2)夫と死別した後婚姻していない人または夫の生死が明らかでない一定の人で、合計所得金額が500万円以下の人。なお、この場合は、扶養親族の要件はありません。

26万円

配偶者控除

納税義務者の合計所得金額 控除対象配偶者

老人控除対象配偶者(70歳以上)

900万円以下 33万円

38万円

900万円超 950万円以下 22万円

26万円

950万円超 1,000万円以下 11万円 13万円
1,000万円超 なし なし

 

配偶者特別控除額算出表 

配偶者の合計所得金額

納税義務者の合計所得金額
900万円以下

900万円超

950万円以下

950万円超

1000万円以下

48万円以下 配偶者控除
48万円超 100万円以下 33万円  22万円 11万円
100万円超 105万円以下 31万円  21万円 11万円
105万円超 110万円以下 26万円  18万円 9万円
110万円超 115万円以下 21万円  14万円 7万円
115万円超 120万円以下 16万円  11万円 6万円
120万円超 125万円以下 11万円  8万円 4万円
125万円超 130万円以下 6万円  4万円 2万円
130万円超 133万円以下 3万円  2万円 1万円
133万円超 なし 

 

(2)その他の控除
実際の支出に応じて控除額が算定されます。

その他の控除
種類  要件  控除額 
雑損控除 前年中に災害・盗難などで資産に損害を受けた場合  次の(1)と(2)のいずれか多い方の金額
(1)(損失額-保険金等で補てんされた額)-(総所得金額等の合計額)×10%
(2)災害関連支出の金額-5万円 
医療費控除 前年中に支払った医療費がある場合  医療費支払額から保険金等で補てんされた額と、次の(1)と(2)のいずれか少ない方を引いた金額
(1)10万円
(2)総所得金額等の5%
【控除限度額200万円】 
社会保険料控除  前年中に支払った国民健康保険税、後期高齢者医療保険料、厚生・国民年金、介護保険、給与等からの控除保険料など  支払った社会保険料の全額
【注意】
特別徴収分(年金払)は年金受給者本人のみが控除することができます。 
小規模企業共済等掛金控除 前年中に支払った以下の共済の掛金
・小規模企業共済
・心身障害者扶養共済 
支払った掛金の全額 
生命保険料控除【旧契約】(平成23年12月31日以前に締結した保険契約等)
要件 控除額
支払保険料 控除額 
15,000円以下   支払保険料の全額 
15,000円超~40,000円以下   支払保険料×2分の1+7,500円 
40,000円超~70,000円以下   支払保険料×4分の1+17,500円
70,000円超   35,000円 
生命保険料控除【新契約】(平成24年1月1日以後に締結した保険契約等)
要件 控除額 
支払保険料 控除額 
12,000円以下    支払保険料の全額 
12,000円超~32,000円以下  支払保険料×2分の1+6,000円 
32,000円超~56,000円以下    支払保険料×4分の1+14,000円
56,000円超   28,000円 

一般分、介護医療分、個人年金分について、それぞれ上の算式により計算した控除額の合計額 【限度額70,000円】
一般分または個人年金分については、新契約と旧契約の双方について控除の適用を受ける場合、新契約と旧契約それぞれを上の算式により計算した控除額の合計額 【限度額28,000円】

地震保険料控除 
要件  控除額 
(1)地震保険料のみ
控除額=支払った保険料の2分の1
【上限25,000円】 
 
(2)旧長期損害保険料(契約期間10年以上で「満期返戻金あり」のもの)のみ【平成18年12月末までに契約したもの】  
支払保険料  控除額 
5,000円以下   支払保険料の全額 
5,000円超~15,000円以下   支払保険料×2分の1+2,500円 
15,000円超   10,000円 
(3)地震契約と旧長期損害保険契約の両方がある場合
(1)で求めた金額と(2)で求めた金額の合計額【上限10,000円】
一つの契約の中に地震保険分と旧長期損害保険分がある場合はどちらか有利な方の選択適用となります。

住民税の税率等

住民税には、所得割と均等割の2種類があり、2つの税額の合計が住民税として課税されます。

所得割は前年1年間の所得額に応じて課税されます。また、総合課税と分離課税で税率が異なります。分離課税の税率については税務課までお問合せください。

所得割
区分  市民税 県民税
所得割 6%  4% 
均等割(平成25年度まで)
区分  市民税 県民税
均等割 3,000円 1,000円
均等割(平成26年度~令和5年度まで)
区分  市民税 県民税
均等割 3,500円 1,500円

東日本大震災からの復興を図ることを目的とした「東日本大震災復興基本法」に基づき、平成27年度までの間において地方公共団体が緊急に実施する防災・減災事業のために必要な財源を確保するため、平成26年度から10年間、市県民税の均等割が引き上げられています。

所得割の計算方法

  1. 総合課税の税額を計算する
    課税所得金額(前年の総所得金額-所得控除額)×税率・・・・・・A(百円未満切捨て)
  2. 分離課税の税額を計算する
    課税所得金額(前年の分離課税分所得金額-総合課税で引ききれなかった所得控除額)×それぞれの税率・・・・・・B(百円未満切捨て)
  3. AとBを足して税額控除等を引く
    A+B-税額控除等

税額控除等についての詳細は下記関連情報の「税額控除等の計算」をご参照ください。

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電話番号:0480-62-1111(代表) ファックス番号:0480-62-3881
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