中学生の「税についての作文」 優秀作品紹介

更新日:2025年02月12日

令和6年度は、行田税務署管内(加須市・行田市・羽生市)の中学生から4,128編もの応募がありました。その中から、市内で受賞された19名をご紹介します。(順不同)


 

関東信越国税局長賞

「未来へ繋ぐ税金」

福田 リアムさん(学校法人開智学園 開智未来中学校3年)

私の姉は、九月下旬にコロナウイルスにかかり、治った所で十月に突然お腹が痛いと言った。病院へ行き、検査をすると、姉は盲腸であることが分かった。隣の市の総合病院を紹介され、すぐに入院・手術することになった。姉は一週間近く入院し、母は、ほぼ毎日病院へ足を運んだ。手術後数日間は身体が動かせず、食事も食べられなく大変なようだった。姉の入院医療費は「高額療養費制度」と「ひとり親家庭医療費助成制度」で少額の自己負担で済んだそうだ。私が医療機関にかかる時も、十八歳までは「子ども医療費助成制度」適用で自己負担無しだそうだ。一方、日本は超高齢化社会で、様々な問題を抱えている。その一つに後期高齢者の医療費制度である。内訳は、公費(税金)五割、現役世代からの支援金四割、高齢者の保険料一割となっている。私は現役世代の負担割合に驚いた。私が成人する頃には、この割合が更に高くなるのか不安である。イギリスは医療費は全て税金で賄われているが、一部自己負担することもあるようだ。国によってシステムの違いがあり、それぞれメリット・デメリットもある。日本では少子化対策の一つとして、出産育児一時金の増額が始まった。増額分の財源は後期高齢者医療制度からである。高齢者と現役世代で支え合うことは大切であると思う。
私の夢は医者になることだ。今年の夏、進路のために東京大学医科学部の公開セミナーに参加した。ネズミの実験やアフリカの現状についてなど興味深い研究をたくさん知ることができた。印象に残っているのはウイルスの研究についてだ。バイオセーフティーレベルというウイルスや細菌を扱う実験室の格付けがあると学び、日本は先進国の中で唯一バイオセーフティーレベル四の施設が無かったが、最近、長崎にバイオセーフティーレベル四の施設ができたと学んだ。その施設は建設だけで百億円、維持だけで十億円、専用の防護服一着百万円もかかるそうだ。この施設の建設運営費は、もちろん税金によるものだ。莫大な費用ではあるが、私達が健康・安全に暮らしていくには未知の病気・ウイルスの研究も必要不可欠であろう。
健康寿命と医療費については、健康寿命が一番長い都道府県では、一人当たり医療費が約三万一千円低いという関係がみられたそうだ。年齢に関係なく、健康でいることは医療費の節約になる。適度な運動で健康な体づくりや定期的な検診で早期発見、ジェネリック医薬品の利用など、国民全員が少しでも健康を意識した生活をすることで、生活の改善と共に税の新たな使い道へと繋がるだろう。
二〇二三年の国の税収は過去最高の七十二兆円だった。しかし、日本は少子高齢化により財源の税収は減っていくと考えられている。国民一人一人の意識と行動で、豊かな社会と明るい未来に繋がるだろう。正しく有益な税金の使い方がされることに期待を寄せたい。


 

埼玉県納税貯蓄組合総連合会 会長賞

「税金というしくみを次世代に」

堀口 花さん(加須平成中学校1年)

「わが身を川に投げ入れれば荒れ狂う川を鎮められる」
物語のクライマックスです。私は、地域のミュージカル団体に所属しています。ミュージカル団体の代表作品に「いち」という物語があります。「いち」の物語は、実際に私の住んでいるまちの、江戸時代のお話です。村人は、元気に助け合いながら暮らしていましたが、大雨の度に、川のてい防が決壊し、田畑や家が水没し、困り果ててしまいます。川のはんらんを防ぐために、村人の「いち」は、命を投げて川に飛び込み、川のはんらんを鎮めようとします。人の命と引き換えに、村を守ろうとした伝記的な物語です。
私は、この台本を読んだとき、今がいかに恵まれているか、考えさせられました。そして、現在に置き換えた時、川のはんらんは、てい防がしっかりと整備され、私たちは安心して暮らすことができています。そのてい防は誰が整備したか。国や自治体になります。国や自治体のお金は何か。税金になります。税金は、私たち国民が納めたものです。つまり、みんなの力でてい防を整備し、安心して暮らすことができています。
国の令和6年度の予算で、てい防などの公共事業は、6兆828億円となっています。想像もつかない金額ですが、私の身近な税金である消費税の合計が23兆8230億円なので、消費税の25%が公共事業ということになります。中学生になり、自分で買い物をする機会が増えましたが、払った消費税の25%は、安心した暮らしを守るために納めていると思うと、私は社会の一員になったような気持ちになり、うれしくなります。
今は、「いち」が言う、荒れ狂う川も、みんなの税金で、それを鎮めることができる時代です。「いち」は私たちに伝記的な物語として、川の怖さ、そして命の尊さを伝えてくれました。私たちができることは、税金という仕組みを次世代に繋げていくことだと思います。そのためにも税金について、私たちはもっと勉強しなければなりません。
私は勉強しようと、教科書を手に取ると、裏表紙に、「この教科書は、これからの日本を担う皆さんへの期待をこめ、税金によって無償で支給されています。大切に使いましょう。」と書かれていました。身が引き締まりました。税金というしくみを次世代に繋げ、安心して暮らせる社会を築きたいです。


 

全国納税貯蓄組合連合会 会長賞

「税金とつなぐ命」

長島 優貴さん(加須北中学校3年)


 

埼玉県納税貯蓄組合総連合会 優秀賞

私たちの暮らしを守る税

野澤 優歌さん(学校法人開智学園 開智未来中学校1年)

優しく温かい社会のために

三森 心都音さん(学校法人開智学園 開智未来中学校3年)

被災地復興への「願い」

岡村 柚季さん(昭和中学校1年)

春との邂逅

江原 深さん(学校法人開智学園 開智未来中学校3年)


 

行田税務署長賞

「当たり前」に感謝を

小林 南実さん(大利根中学校3年)


 

加須市長賞

税金は何のため

岡 菜々美さん(加須東中学校3年)


 

行田税務連絡協議会長賞「優秀」

「正しく活用、正しく利用」

藤倉 来鞠さん(昭和中学校1年)


 

行田税務署管内納税貯蓄組合連合会長賞「銀賞」

「地震と税の関係」

虎口 英寿さん(学校法人開智学園 開智未来中学校1年)


 

行田税務署管内納税貯蓄組合連合会長賞「銅賞」

税金を知ること

江森 瑠愛さん(昭和中学校3年)

身近な出来事から学んだこと

渡邊 さやかさん(大利根中学校3年)

今の僕達にできること

松本 陽輝さん(加須東中学校1年)

税金の力とその課題

小倉 柚紀さん(北川辺中学校2年)

今、知るべきこと

佐藤 柑南さん(加須西中学校1年)

税への理解

小林 夢乃さん(加須平成中学校3年)

あじさい

小川 織桜梨さん(大利根中学校2年)


 

行田税務連絡協議会「佳作」

医療を通じて知った税金の大切さ

横溝 愛莉さん(騎西中学校1年)


 

市内中学生の優秀作品を展示します【終了】

国税庁と全国納税貯蓄組合の共催で行われた、令和6年度 中学生の「税についての作文」において、受賞された市内中学生の優秀作品を展示します。

この中学生の「税についての作文」は、将来を担う子どもたちが、学校で学んだこと、テレビや新聞、あるいは日々の生活を送るうえで身近に感じた税に関することを題材とした作文を通じて、税について関心を持ち、正しい理解を深めていただくという趣旨で行われているものです。

税金についてよく勉強されたすばらしい作品ですので、ぜひご覧ください。
 

展示スケジュール【終了】

とき

令和7年1月6日(月曜日)から1月31日(金曜日)

8時30分から17時15分(日曜日は17時まで)

注釈)土曜日、祝日を除く

ところ

加須市役所(本庁舎)1階 市民ギャラリー

住所:加須市三俣二丁目1番地1
電話:0480-62-1111(代)

注釈)「令和6年度 明るい選挙啓発ポスターコンクール優秀作品3市巡回展示会」と同時開催


 

この記事に関するお問い合わせ先

総務部 収納課(本庁舎1階)

〒 347-8501
埼玉県加須市三俣二丁目1番地1
電話番号:0480-62-1111(代表) ファックス番号:0480-62-3881
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