北埼玉在宅医療・介護連携のマナーについて

更新日:2021年07月15日

北埼玉地域(加須市、羽生市の区域)では、在宅医療・介護に携わる方々の円滑な連携を目的に、管内の在宅医療・介護関係者が協力して在宅医療・介護連携に関するマナー集を作成し、運用しています。
北埼玉地域で医療・介護に携わる多職種のみなさまにおかれましては、本マナー集を参考に、他の職種の方々との連携を深めてくださるようお願いします。

すべての職種のみなさまへ(共通)

より良い連携は、心配り(思いやり、歩み寄り、対話)から生まれます。職種によって立場や制度、必要な情報などが異なります。お互いの専門性や立場を理解し、丁寧な対応を心がけましょう。

1.時間を意識しましょう
その用事は、急がなければならないことですか?
どの程度急ぐ必要があるのか判断して連絡を取りましょう。

2.あなたの名前をきちんと伝えましょう
所属所の名称と自分の名前(フルネーム)を相手に伝えましょう。
訪問するときは、服装、身だしなみに注意し、名札を着用するなどして、相手があなたの名前を確認しやすいように配慮しましょう。

3.お互いの視点を大切に、わかりやすく伝えましょう
相手に何を伝えるべきか、相手はどんな情報が欲しいのかを考えて伝えましょう。
専門用語はなるべく使わず、短く簡潔に伝えましょう。

4.担当者が不在でも対応できる体制を整えておきましょう
職場の担当者が不在の場合でも、適切に対応できるように体制を整えておきましょう。
そのためにも、職場内のコミュニケーションを大切にしましょう。

かかりつけ医の先生へ

1.患者さんの担当の介護支援専門員を把握しておきましょう
介護支援専門員との連携が必要になるときに備えて、介護保険主治医意見書を作成した患者さんを担当する介護支援専門員を把握しておきましょう。

2.介護サービスに必要な書類は、できるだけ早く作成するよう心がけましょう
患者さんの介護サービスの利用に必要な書類は、なるべく「早めに」「きれいに」作成しましょう。
なお、患者さんの病歴、服薬、生活上の必要な制限などの指示事項も記載していただけると、介護サービス事業所の参考になります。

3.介護支援専門員は医師を頼りにしています
介護支援専門員からサービス担当者会議への参加要請があったら、できるだけ参加しましょう。
個人情報の保護を理由に、むやみに介護支援専門員の申出を断らないようにしましょう。

4.「北彩あんしんリング」を活用して、多職種連携の充実を
北彩あんしんリングを活用すれば、思い立ったときにメッセージを送ることができ、送られてきたメッセージも都合の良い時間に確認することができます。
「あの事業所と効率的に情報共有して連携できれば・・・」という介護サービス事業所などがありましたら、北埼玉在宅医療連携室へご連絡ください。

【北埼玉在宅医療連携室】
電話0480-31-6199

介護支援専門員のみなさまへ

1.担当することが決まったら、介護保険主治医意見書を作成したかかりつけ医に知らせましょう
あなたが担当の介護支援専門員であることを、利用者(患者さん)のかかりつけ医に知らせましょう。連絡するときは、かかりつけ医の負担にならない連絡方法を心がけましょう。「医療と介護の連携_連絡票(Excelファイル:13.4KB)」をファックスで送信する方法がおすすめです。
かかりつけ医は、患者さんの病歴や経過に加え、過去1、2年における変化、担当の介護支援専門員、利用している介護サービス、ケアプランの内容などの情報を求めています。

2.かかりつけ医や医療機関を訪ねるときは、事前にアポイントメントをとりましょう
医療機関では、アポイントメントのない訪問には対応できない場合があります。あらかじめ、利用者(患者さん)の名前、訪問時間、訪問目的などを伝えましょう。

3.医療機関へ情報提供を求めるときは、事前に利用者・家族に相談しましょう
医療機関では、本人又はその家族の了解がなければ、第三者に患者さんに関する情報を提供することが困難です。介護支援専門員として利用者(患者さん)の受診に同行する場合やインフォームド・コンセントに立ち会う場合などには、利用者(患者さん)やその家族を通じて医療機関や医師に確認しましょう。

4.利用者が入院したときは、本人の在宅での生活状況や生活の意向などを入院先の医療機関に知らせましょう
患者さんの入院先の病院と在宅チームでは、患者さんの入院後、速やかに退院に向けた検討を開始し、本人とその家族を支える協働体制をつくります。そこでは、介護支援専門員のみなさまが本人やその家族から聞いている「思い」や情報が必要です。「入院時情報提供書(Excelファイル:37.8KB)」などを活用し、情報を伝えましょう。
また、その際、介護支援専門員としての希望(インフォームド・コンセントへの立ち合い、カンファレンスへの参加のお願いなど)を伝えましょう。

5.サービス担当者会議や退院時カンファレンスを行うときは、介護サービス事業所やかかりつけ医にも声をかけましょう
介護サービス事業所やかかりつけ医に積極的に声をかけましょう。また、医療依存度の高い利用者(患者さん)の場合には、訪問看護ステーションの参加が得られるように調整しましょう。

病院スタッフのみなさまへ

1.相談窓口や担当者を明示し、関係者にわかりやすくしましょう
「病院への相談はハードルが高い」と感じている介護支援専門員は少なくありません。介護支援専門員がより気軽に相談できるよう、病院の相談窓口をわかりやすくしましょう。

2.退院支援の必要な患者さんを決定し、退院に向けた情報共有や退院時カンファレンスの準備を進めましょう
退院の目途を早めに担当の介護支援専門員に知らせましょう。そうすることで、退院時カンファレンスや在宅サービス再開の調整などをスムーズに行えます。あわせて、入院後の検査結果(特に感染症の情報)など介護サービスの利用再開に当たって参考となる情報を提供しましょう。
また、退院後に訪問診療が必要な場合は、まず、かかりつけ医に訪問診療の可否等を確認しましょう。

【参考】退院時カンファレンスを必要とする例

高度な医療機器の使用 人工呼吸器、在宅酸素、栄養注入ポンプ、鎮痛剤注入ポンプなど
症状のコントロールが困難 がん、心臓病、腎臓病、糖尿病などの慢性疾患群、難病
医療ケアが必要 吸引、経管栄養管理、ストマ管理、カテーテル管理、導尿、自己注射、腹膜透析
生活環境の問題 独居、重要他者の不在、家族の介護力に不安、住環境(段差、不衛生など)
経済的問題 療養費用の負担困難
心理・精神面 認知症、精神症状、後見人などの必要あり

訪問看護ステーションのみなさまへ

医療保険で訪問看護を利用している人でも、要介護認定を受けている場合には、介護支援専門員と情報を共有しましょう。

北彩(ほくさい)あんしんリングでの多職種連携マナー

北埼玉地域では、在宅医療・介護に携わる多職種のみなさまの効率的な情報共有を実現する情報共有ツール(北彩あんしんリング)を導入し、活用しています。多くの医療・介護関係者のみなさまの参加、活用をお願いします。

1.こんなときに活用できます
・在宅チーム員どうしで患者さんの健康状態等を共有したいとき
・サービス担当者会議の日程調整をしたいとき
・他の職種の方の意見を聞きたいとき

2.マナーを守って使用しましょう
・「北彩あんしんリング運用ポリシー(PDFファイル:174.7KB)」を遵守しましょう。
・他の人が発信したコメントを見たら、親指マーク(了解ボタン)を押しましょう。
・専門用語を使用するときは、解説を入れるなど読み手に配慮しましょう。
・北彩あんしんリングでやり取りする情報は、基本的に、数日内に相手に伝わればよい内容にしましょう。緊急の場合は、コメントと合わせて電話等での連絡も行いましょう。

3.北彩あんしんリングについてのご相談は
北埼玉在宅医療連携室(電話0480-31-6199)までご連絡ください。

この記事に関するお問い合わせ先

福祉部 高齢介護課(本庁舎1階)

〒 347-8501
埼玉県加須市三俣二丁目1番地1
電話番号:0480-62-1111(代表) ファックス番号:0480-61-4281
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