慈眼寺外陣格間板絵
住所 | 加須市麦倉 |
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慈眼寺外陣格間板絵 | 外陣の格天井にはめられた板絵121面中の109面です。 中央の竜格は、たて93センチメートル、よこ54センチメートルの長方形ですが、その他の各面は一辺が40センチメートルの正方形です。 竜格に「丸谷住人将信」の墨書があり、朱印がおされています。題材的には花鳥画ですが、その他に鶏・鯉・亀等の小動物を描いたものが6面あります。 没骨法(輪郭線を描かないで直接に水墨はたは彩色で対象を書き現す技法)の淡彩を主とし、線描きした輪郭の中に濃い彩色をほどこすつくり絵の彫塗式といわれる描き方をあわせ、全体的にさっぱりとした装飾画風です。 将信は、その画風から推して、江戸中期の浮世絵師奥村利信(奥村政信の門下生)の影響を受けているように思われます。 慈眼寺が火災にあい、その再建が文化8(1811年)年10月ですから、その頃の作品とみてよいでしょう。 水害激甚地であった北川辺に、菱川派を祖とする奥村の一派をなした政信の画風が、文化・文政の頃活躍した絵師将信の筆によってここに遺されたことは、格別の美術的価値を有するものということができます。 |

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更新日:2017年12月20日