浮野の里(うきやのさと)
貴重な自然や歴史的資源が現存
加須市多門寺・北篠崎地内にある、昔ながらの"武蔵国(むさしのの)の面影"を残す美しい田園地帯や新田開発の名残をとどめる「田掘」、「クヌギ並木」、「屋敷林」等の貴重な自然や歴史的資源が現存している、125haという広大な一帯が『浮野の里』です。
昭和29年10月には、「加須の浮野とその植物」が埼玉県の重要な文化財として天然記念物(埼玉県指定文化財)に指定され、平成7年度には、国土交通省から「水の郷百選」として認定されました。また、平成20年2月には、埼玉の優れた自然や貴重な歴史的環境として(公財)さいたま緑のトラスト協会から保全地(さいたま緑のトラスト保全地第10号地)に指定されました。
「浮野」の由来に歴史あり
◆『浮野』は氷河期に形成された谷(地下谷・・現在は地下水脈となっている。)の上に低温のため腐りきらない植物(泥炭)が何層にも重なって浮かんでいる状態の湿原です。
◆洪水の際に冠水せず浮上したことから、『浮いている 原野=浮野』と呼ばれたとされています。
◆地下水脈による冷温により、関東平野ではほとんど絶滅した高原生植物『トキソウ』などの希少植物が自生しております。
希少植物の自生地
色鮮やかなノウルシの群生(4月上旬)
◆トウダイグサ科の多年草で、環境省、埼玉県から絶滅危惧第2類に指定されている『ノウルシ』が自生しており、例年4月上旬ごろに鮮やかな黄色に色づきます。
◆6月には浮野の里の保全活動を行っている地元住民団体である『浮野の里・葦の会(あしのかい)』が主催する、自ら育てた花菖蒲園や田堀を利用した地域活性化イベント『浮野の里・あやめ祭り』が開催され、市内外から大勢の人々が訪れています。
四季それぞれの「浮野の里」をお楽しみください。
花菖蒲園
ハナショウブ(6月上旬)
貴重な湿地環境の保全
春の芽吹きに備えるヨシ焼き(1月中旬)
◆貴重な湿地環境の保全や害虫駆除のため、「浮野の里・葦の会」によるヨシ焼きが行われます。
ヨシ焼きはノウルシなどの貴重な植物の生育環境の保全を図るとともに、樹林化の防止や春植物の芽生えの機会を与えるなど、貴重な湿地環境を保全するために実施しております。
小学生を対象とした自然観察会の実施
自然観察会(昆虫観察)の様子(8月頃)
市では、「浮野の里」を貴重な環境体験学習の場として捉え、生態系調査と環境学習を目的とした、地域の小学生による「『浮野の里』自然観察会」を平成24年度から毎年8月頃に実施しています。
「浮野の里」エリアマップ
交通のご案内
電車でお越しの場合
東武伊勢崎線加須駅で下車
- バス
加須市コミュニティバス「かぞ絆号」シャトルバス(日曜・12/29~1/3運休)加須駅南口発、「つのだ小児科医院」または「高橋」停留所で下車、約2km(徒歩で約30分)
- タクシー
加須駅北口タクシー乗り場より約20分
- 徒歩
加須駅北口から約4.5km、徒歩で約1時間30分
- レンタサイクル
加須駅北口近くの加須商工会館にて自転車の貸出あり。約30分
車でお越しの場合
東北自動車道加須インターチェンジより栗橋方面へ向かい、「浮野の里(南)」交差点を左折後、浮野の里駐車場まで約5分(案内看板あり)
浮野の里・駐車場
うきや橋(駐車場から徒歩約2分)
関連リンク
この記事に関するお問い合わせ先
環境安全部 環境政策課(本庁舎2階)
〒 347-8501
埼玉県加須市三俣二丁目1番地1
電話番号:0480-62-1111(代表) ファックス番号:0480-62-1934
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更新日:2024年03月02日